道路交通法の改正に伴い、令和7年4月1日より普通自動車MT免許の取得方法が変わります。
従来は一部を除いてほぼ全ての教習をMT(マニュアル)車で行っておりましたが、新制度では逆にほぼ全ての教習をAT(オートマチック)車で行うようになります。
本記事では免許制度改正の詳細と、免許取得希望者に向けたポイント等を解説します。

道路交通法が改正される経緯
普通自動車MT免許の取得方法が変更される理由には、いくつかの背景や目的があります。主なものは以下のとおりです。
AT車の普及によるMT車の減少

現在、一般的な乗用車の大多数がAT車であり、MT車を運転する人は非常に少なくなっています。
また電気自動車(EV)やハイブリッド車、自動運転技術の普及により、クラッチ操作やギアチェンジの必要性がなくなりつつあります。
実際に運転する機会が少ないMT車の技能に多くの教習時間を割く必要があるのか、というところから見直しが行われました。
初心者への配慮

MT操作は複雑で、運転に不慣れな人にとってはハードルが高いとされます。
まずはAT車で基本操作や路上での走行技術を身に着けた上でMT操作を覚えた方がスムーズに習得できるという意見があります。
普通自動車MT免許の取得方法
普通自動車MT免許を取得する場合、教習所によって以下の2種類に分類されるようになります。
①新カリキュラム
AT車で31時限技能教習を受けた後MT車で4時限教習を受け、その後AT車で路上検定(場内課題含む)に合格後、MT車で場内検定に合格する
②AT免許+限定解除セット方式
AT車で31時限技能教習を受けた後AT車で卒業検定を合格し、その後AT限定解除で再入所し、MT車で4時限を受けMT車で場内での限定解除審査に合格する
②の場合、従来はATで卒業後一度免許センターに行き免許証を取得してから限定解除として再度入所する必要がありましたが、法改正により卒業後免許センターに行かずにそのまま限定解除で入所できるようになりました。
千松自動車教習所では②のAT免許+限定解除セット方式となります。
※開始時期については未定。詳細が分かり次第HPにて告知します。
また従来通りの方式(MT車で34時限→MT車で卒業検定)で教習を行う教習所もありますが、こちらはあくまでも経過措置となり、いずれは上記の2つに集約されます。
料金について

教習時間が合計34時限から35時限と1時限多くなり、検定も2回から3回に増える為教習料金が上がることが予想されますので、MT車を希望されている場合はお早めのご入所をおすすめします。
まとめ
この記事では道路交通法の改正に伴う普通自動車MT免許の取得方法についてご紹介しました。
AT車で教習の大半を進める為教習自体はスムーズに進みやすくなるかと思います。
ただし教習でMT車をたくさん運転したかった方からすると少し残念かもしれないですね。
新カリキュラムへの移行時期については各教習所によって異なりますので、あらかじめお問い合わせください。
千松では新カリキュラムの開始時期は未定の為、MT車を多く乗りたい方はお早めにご入所ください。(3月29日時点)